2009年04月20日

「はねもの」のお米

たまには米屋らしいことも書かないとね。
ということで、「はねもの」について。


野菜などでは時折聞きます、はねもの。
所謂、形や色が売り物としてはイマイチというものです。
農作物ですから、全ての収穫が奇麗なものとは限らないのは当たり前です。
農家の方々は奇麗な出来の良いものを商品として出荷し、
はねものは自宅用や親戚などに配ったりしてるのではないでしょうか。
うちの親戚もそうで、ありがたく頂いています。

売り物にはならないとはいっても
形がちょっとイビツなだけだったり
色がちょっと鮮やかでないだけだったり
食べるのにはまったく問題なかったりします。


でも、お米の場合ちょっと違います。
お米には一等、二等・・・など等級があり
数字がつかない、つまり売り物にはならない「はねもの」も
当然存在します。
例えば
一等の「魚沼産コシヒカリ」も
三等の「魚沼産コシヒカリ」も
はねものの「魚沼産コシヒカリ」も
どれも高級ブランド、「魚沼産コシヒカリ」。
仕入値段は・・・です。
ちなみに一等の比率は
収穫量のうちの9割くらいかな?と思います。
その年の条件にもよりますが、
農家の方々、ありがとうございます。


で、等級によってどう違うかというと
まずは食感。
つまり米粒が不揃いだと食感が極端に悪くなります。
そして米割れ。
乾燥しすぎだったりすると米粒が割れてしまいます。
こういうお米を私等の業界では「胴割れ」といいますが、
これは見た目ちゃんとしていても、
水に浸すと小さなヒビから割れ始めることがあります。
お米を研いだら割れた米が急に増えるというのは
これが主な原因かと思います。
その他にも糖分の量などもみることもあるそうです。

そんなわけで通常はねもののお米は
米菓につかったりなど、
「ごはん」として食せず、加工して食すものなどに
使われますが
まあ、世の中には色々ありますからね。


うちでは一等の比率を出来るだけ高くするようにしています。
現在は産地にもよりますが95%くらい。残りは二等です。
農家方々が作ってくれたものを
「一等しか仕入れないよ!」
と突っぱねることもどうかと思いますし、
二等と一等は食感も仕入値段もほぼ同等、との思いからです。
ちなみに業務用に出しているお米には
三等を入れることもあります。
(業務用はお米相場などと相談しながら値段の安定を図っている理由もあります。)


激安のお米などをお使いの方、
「新潟産コシヒカリ100%」などの品質表示表だけでなく
粒のそろいや色などを見て品を選ぶと
せっかくの御贈答品を
「新潟のお米も大しておいしくなかった」
と言われなくなるかもしれませんよ。



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Posted by おこめやさんじ at 16:04│Comments(0)つぶやき
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